地理空間情報」カテゴリーアーカイブ

LeafletでCSISのジオコーダを使う


Leafletライブラリを使って開発したWeb地図に住所検索の機能を追加するために、ジオコーディングのプラグインが各種用意されています。これらのプラグインは、ユーザーが入力した住所をジオコーダと呼ばれるサーバーに渡して緯度経度を受け取ります。
プラグインによって対応するジオコーダが異なります。また、ジオコーダによって性能が異なり、高性能なジオコーダは利用登録が必要だったり費用がかかったりします。
比較的高性能でありながら無料で使えるジオコーダのひとつに、東京大学空間情報科学研究センターの「CSISシンプルジオコーディング実験」がありますが、残念なことに、対応しているLeafletプラグインがありませんでした。
そこで、 OpenStreetMapNominatim ジオコーダに対応した Leaflet Control Geocoder プラグインとCSISのジオコーダを橋渡しするプロキシサーバを作成しました。
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QGIS2と3に対応するプラグイン開発のTips


QGIS2からQGIS3へのバージョンアップに伴い、以下のような大きな変更がありました。

  • PyQt4 → PyQt5 へアップデート
  • Python 2.7 → Python 3 へアップデート

QGISプラグイン開発に使用されるPlugin Builderプラグインも、QGIS3向けにPlugin Builder 3が用意されています。
今後はQGIS3が主流になると思いますが、今のところ長期リリース版は2.18であることから、QGIS2を使い続けている現場も多いようです。
そこで、QGIS2と3の両方に対応するプラグイン開発のTipsを簡単にまとめておきます。
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QGISで測地系によるズレを実験する


地球上の同じ地点であっても、その座標を表すために用いられた測地系によって、緯度経度の値が異なる場合があります。
最近では、WGS84(世界測地系1984)が用いられることが多いですが、日本の場合、2002年4月1日に世界測地系を導入するまでは、日本測地系(旧日本測地系、Tokyo Datum)と呼ばれる測地系を用いていました。ややこしいことに、2002年に導入された測地系は日本測地系2000(JGD2000)とも呼ばれています。
そこで、

  • 世界測地系1984(WGS84)
  • 旧日本測地系(Tokyo)
  • 日本測地系2000(JGD2000)

の3種類において、どのようなズレが生じるのか、簡単なプログラムによってQGIS上で実験してみました。結果は以下のようになり、旧日本測地系(Tokyo)は大きくズレていたものの、世界測地系1984(WGS84)と日本測地系2000(JGD2000)はポイントが重なって目視ではズレを確認できませんでした。

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QGISでDEMから等高線を作ってGoogleマップに追加する


先日、道の整備されていない山中で石切場の調査をしていたところ、目の前の地形と地図から読み取れる地形が大きく異なっていました。そこで、QGISを使って数値標高モデル(DEM:Digital Elevation Model)から高精細な等高線のみの地図を作成し、Googleマップに重ね合わせて表示することを思いつきました。
結果はこのようになります。


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QGIS 3.0プラグイン公開のお知らせ

Linked Open Data チャレンジ Japan 2015において基盤技術部門 優秀賞を受賞したQGISプラグイン「GetLinkData」および「PediaLayer」を、メジャーバージョンアップしたQGIS 3.0に対応し、「GetLinkData3」および「PediaLayer3」として公開しました。

GetLinkData3は、LinkData.orgからQGISにデータを取り込むためのプラグインです。


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