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前回はQGISをデータビジュアライゼーションに使用しましたが、今回はQGISを使って地理情報を用いた集計を行ないます。
国土交通省の駅別乗降客数データを用いて、横浜市の行政区毎の鉄道乗降客数を集計することとします。しかし、駅別乗降客数データには、駅の地理座標情報は入っていますが、駅の所在する市区町村名までは入っていません。そこで、国土交通省の行政区域データも用いて、各駅と行政区を対応付けて、行政区毎の集計をすることとなります。
はじめに、国土交通省の行政区域データのページから、神奈川県のデータ N03-130401_14_GML.zip をダウンロードして解凍します。
QGISを起動し、[レイヤ]→[ベクタレイヤの追加…]メニューを選択して、解凍してできたSHAPEファイル N03-13_14_130401.shp を読み込みます。
今回は横浜市のみを対象として分析したいので、以下の手順で横浜市のみのSHAPEファイルを作成します。
まず、ツールバーの「条件を使った地物選択」をクリックし、ダイアログボックスでフィールド「N03_003」の値が「横浜市」の地物を選択します。
横浜市が選択されます。
この状態で、レイヤを保存します。このとき、「選択された地物のみを保存する」にチェックを付けておきます。
作成したSHAPEファイルを開くと、横浜市のみになっています。
次に、駅別乗降客数データ S12-13.zip を解凍してできた S12-13_NumberOfPassengers.shp ファイルを[レイヤ]→[ベクタレイヤの追加…]で読み込みます。
駅別乗降客数データは日本全国の情報を含んでいるため、横浜市以外の駅も表示されています。そこで、横浜市内の駅のみを抽出するとともに、駅の情報に行政区の情報を紐付けることにします。
メインメニューから[ベクタ]→[データマネジメントツール]→[場所で属性を結合する]を選択し、駅別乗降客数データのレイヤと横浜市のレイヤを結合します。
新しくできたレイヤを選択し、[レイヤ]→[属性テーブルのオープン]メニューで属性テーブルを開くと、
駅別乗降客数データのS13_001からS13_013の後ろに、行政区域データのN03_001からN03_007が結合されています。
あとは、行政区(N03_004)毎に乗降客数(S13_013)を集計すれば良いということになります。
そのような操作に便利なのがGroup Statsプラグインです。Group Statsプラグインがインストールされていない場合は、[プラグイン]→[プラグインの管理とインストール]メニューでインストールします。
[ベクタ]→[Group Stats]→[GroupStats]メニューでGroup Statsプラグインを起動し、Layersリストでレイヤを選択し、Rowsに「N03_004」、Valueに「sum」「S13_013」を選択して[Calculate]ボタンをクリックすると、行政区毎の乗降客数が集計されます。