SfMによる3Dモデルの作成(2)

庚申塔や月待塔のような石造物は、側面や背面にも造立年などの重要な情報が刻まれていることが多く、1枚の写真だけでは充分な情報を記録し、伝えることができません。そこで、あらゆる角度から見ることができる3Dモデルにすれば、単により多くの情報を記録するだけではなく、正面以外にも情報が刻まれているという特性の理解にも役立つと考え、石造物の3Dモデル作成を始めました。
ウィキメディア・コモンズで公開することを目標とし、ファイル形式は、3Dデータとしては現時点でコモンズにアップロードできる唯一のフォーマットであるSTL(Standard Triangulated Language)とします。

メッシュ数の削減
前回の方法でSTLファイルを作成したところ、ファイルサイズが 425MB となってしまいました。現時点ではコモンズにアップロードできるファイルサイズの上限は 100MB ですので、オーバーしています。

そこで、ファイルサイズ縮小のために、モデルの簡略化をします。
MeshLabの[Filters]メニューから、[Remeshing, Simplification and Reconstruction]→[Simplification: Quadric Edge Collapse Decimation]を選択します。

ダイアログボックスが表示されるので、「Target number of faces」に目標メッシュ数を入力します。今回は、削減前は 8931819 でしたので、1000000 としました。

実行後のメッシュ数は 999999 になりました。

[File]メニューから[Export Mesh As…]を選択し、名前を変えて保存したところ、ファイルサイズは 47.6MB になり、コモンズにアップロードできるサイズに収めることができました。

コモンズへのアップロード手順は画像ファイルの場合とほぼ同じですが、途中で特許に関する確認が行われるという点が異なりました。

今回コモンズにアップロードしたファイルは以下のとおりです。クリックするとコモンズのページが開きます。ブラウザ上でモデルを回転すると、正面の「二十三夜塔」だけではなく、左側面の「長津田邑岡部谷戸」や右側面の紀年銘「維時嘉永元申孟秋日」まで読むことができます。
また、正面の上部には日月の浮彫があることも分かります。これは写真を撮影している際には気付かず、3Dモデルを見て初めて気付きました。

二十三夜塔(耕雲庵)

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