データサイエンス」カテゴリーアーカイブ

深層学習による石造物の分類


「雑草という名の草はない」という言葉がよく知られている一方で、道端に生えている草の多くは名前が知られていません。同じように、路傍に立つ古い石造物も、今となってはそれが何なのか知らない人が多くて残念です。
民間信仰に基づいて造立された石造物の分類は、専門家でも一筋縄ではいかないものです。それは、民間信仰そのものの成り立ちが、複雑な歴史的背景を持つことによります。
そこで、あまり深い所には立ち入らず、月待信仰に基づいて造立された月待塔について、画像から分類を試みます。月待塔は月待行事をおこなった「アタリ日」によって分類することができ、塔のどこかに「十九夜」や「二十三夜」のように刻まれているので、これらの文字によって容易に分類することができるのです。
今回構築したシステムで実際に二十三夜塔を認識させた例は以下のようになります。


「三夜」の上にある「サ」のような文字は「廿」です。二十三夜塔は、単に「三夜」と刻まれたり、「念三夜」「廿三夜」「二十三夜」「弐十三夜」と刻まれるなど、さまざまなパターンがありますが、今回は「三夜」の部分だけを認識させることとしました。
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LODチャレンジ2019入賞のお知らせ

2019年11月8日
合同会社 緑IT事務所

LODチャレンジ2019入賞のお知らせ

Linked Open Data チャレンジ Japan 2019において、当社代表 小池隆の作品「月待塔オープンデータの可視化」がデータ分析・可視化部門 優秀賞を、「3D石造物データ」がオープンサイエンス賞を受賞したことをお知らせ致します。

Linked Open Data チャレンジ Japan 2019 受賞作品発表

【本件に関するお問合せ】
合同会社 緑IT事務所
Mail:
URL: https://midoriit.com

SfMによる3Dモデルの作成(3)


SfM/MVS(フォトグラメトリ)による3Dモデル作成を始めて4ヶ月あまり経ち、Wikimedia Commonsで公開している石造物の3Dモデルも7件になりました。作成手順も試行錯誤を重ねて改善し、初期に作成した五神名地神塔は粗が目立つようになったため再作成しました。そこで、現時点での3Dモデル作成手順についてまとめます。

五神名地神塔(横浜市旭区)
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SfMによる3Dモデルの作成(2)


庚申塔や月待塔のような石造物は、側面や背面にも造立年などの重要な情報が刻まれていることが多く、1枚の写真だけでは充分な情報を記録し、伝えることができません。そこで、あらゆる角度から見ることができる3Dモデルにすれば、単により多くの情報を記録するだけではなく、正面以外にも情報が刻まれているという特性の理解にも役立つと考え、石造物の3Dモデル作成を始めました。
ウィキメディア・コモンズで公開することを目標とし、ファイル形式は、3Dデータとしては現時点でコモンズにアップロードできる唯一のフォーマットであるSTL(Standard Triangulated Language)とします。
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SfMによる3Dモデルの作成


複数の写真から被写体の立体形状を復元するSfMStructure from Motion)と呼ばれる技術を容易に利用できるよう、ツール環境が揃ってきました。今回は、いずれもオープンソースのVisualSFMMeshLabを用いて、庚申塔の3Dモデルを作成してみることにします。
完成したモデルはWindows標準の3Dビューアで表示することができます。


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