ウィキデータに情報源を付ける


ウィキペディアの記事で出典を明記することが必要であるように、ウィキデータにおいても情報源を付けることが必要です。情報源には、書籍その他の出版物、ウェブページ、データベースなどがありますが、ここでは書籍について説明します。

情報源として書籍を用いたことを示すためには、その書籍もウィキデータの「項目」として登録しておかなければなりません。書籍は、FRBR(Functional Requirements for Bibliographic Records)モデルに従って作品項目(work item)と版項目(edition item)に分けて登録します。
例えば柳田國男の「遠野物語」という作品には、1910年に柳田自身によって発行された版もあれば、ちくま文庫の「柳田國男全集4」に収録された版もあります。版によって内容が少しずつ異なることもあります。そこで、「遠野物語」という作品そのものについての作品項目と、それが出版された版についての版項目は分けて登録し、ウィキデータの情報源としては版項目を使用します。
版項目と作品項目では分類(P31)が異なり、版項目の分類は版(Q3331189)、作品項目の分類は本(Q571)です。版項目と作品項目では、その他の持ちうるプロパティが異なります。

発行者(P123)や出版日(P577)は版によって異なるので版項目のプロパティです。著者(P50)は版が異なっても変わらないので作品項目のプロパティになります。版項目は原典・翻訳元(P629)で作品項目に対応付けます。

著者や発行者などの値はウィキデータ項目です。つまり、もし著者や発行者がウィキデータに登録されていなければ、それらも登録する必要があります。 ただし、著者については著者名(文字列)(P2093)というプロパティを用いて、ウィキデータ項目ではなく単なる文字列の著者名を値にすることができます。

伊勢原市教育委員会教育部文化財課が編集/発行した「史跡と文化財のまち いせはら 第三版」の版項目(Q40717105)は以下のようになります。

分類(P31)は版(Q3331189)です。
原典・翻訳元(P629)で「史跡と文化財のまち いせはら」の作品項目(Q40715926)に対応付けています。版数(P393)は数字の3です。

「史跡と文化財のまち いせはら」の作品項目(Q40715926)は以下のとおりです。

分類(P31)は本(Q571)です。
ジャンル(P136)は郷土史(Q1160621)としました。
版項目の発行者(P123)と作品項目の著者(P50)の値は、いずれも「伊勢原市教育委員会教育部文化財課(Q40716491)」です。

神奈川県伊勢原市にある寺院「洞昌院」のウィキデータ項目・Q30934100の分類の出典として「史跡と文化財のまち いせはら 第三版」を使用しました。

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